「天国」という単語から、金属探知器が頭に浮かぶ。

 本日、たまたま仕事をしていて「天国」という単語に目がいったんですね。で、思わず金属探知器が頭に浮かんでしまいました。勿論、ここに書くからには桂林がらみの話題なのですが・・・。

 初めて桂林に住んでから1年が経過した頃、私は鍼灸を体験。桂林市○○医院鍼灸科のD先生と知り合いました。このD先生、日本語が大変お上手なのですが、その流暢な日本語で私にハリを打ちつつ、いつもお金儲けの方向へ。そのたびに、「協力隊員はお金がないんですよー。」とはぐらかしていた私。

 そんな、ある日。D先生から「日本から金属探知器を送ってもらうことはできませんか?」と突然の質問。金属探知器?そんなもん、桂林で何に使うの?という疑問を、私は笑いをこらえつつD先生に率直にぶつけてみました。
 「ここ桂林がある広西は太平天国の乱があったところです。太平天国、知っていますか。」はい、知っていますよ。日本でも教科書に載っていますから。「太平天国は負けましたが、そのとき軍資金をこの近くに隠した人がいます。」
 あー、出たよ出たよ。日本でも糸居重里が夢中で掘ってたよなー、江戸幕府小栗上野介の軍資金。(と、心の中で思い出し笑い。)
 でも、金属探知器で太平天国の軍資金なんて見つけられるんですか?
「いやー、日本の機械は優秀ですからね、大丈夫です!」何が大丈夫なんだか。

 D先生、今は○○医院で働いていません。なんでも、日本人の養子になって日本のどこかへ旅立ったとか。優秀な日本の機械を買いまくって、四国に眠るソロモンの秘宝とかを探しているのかもしれません。

 そうそう、D先生のハリの腕前はなかなかでした。肩こりは勿論、風邪をひいたときもハリ治療をしてくれました。そのときのツボの位置と桂林でいつも買う漢方薬のおかげで、私はここ数年風邪で寝込むことがなくなりました。
 今、日本のどこにいるのかわかりませんが、ありがとう、D先生。