ご飯食べましたか?

 私が桂林で教師をしていた頃。夜は街へ出て、夕飯を食べ必要なものを買って学校に戻るのが日課のようになっていました。街から戻った私に学生たちが声をかけます。「ご飯食べましたかー?」これは一種の挨拶で、いわば「もうかりまっかー」のようなものなのですが、流石に食の大国、中国らしいと感じました。そういえば中国の他の地域で活動している隊員たちが桂林に来ると、必ずこのように言いました。「桂林の人たちは道を歩きながら、ものを食べている人が多い。」「その上、ニコニコしている人が多い。」「のんびりしている。北京の人々の自転車のこぎ方はもっともっと速い。」南方である桂林は、中国の中でも食は豊かな方でしょう。その食の豊かさが、人々の笑いやゆとりを生むのかもしれません。とはいえ、食料生産国から食料消費国に転換しつつある中国。桂林人のゆとりがこのまま続いてくれると良いのですが。