テレビ小説
『あさが来た』が終了し、
以前から感じていたことなのですが、
何だか、NHKの「連続テレビ小説」の雰囲気が
かつて存在した「もうひとつのテレビ小説」に
似てきたように思うのです。
1968年から86年にかけて、民放(TBS系列)にも
「テレビ小説」が存在したのをご存知でしょうか。
ほとんどの期間をポーラ化粧品が提供していたので、
「ポーラテレビ小説」という名でした。放送時間帯も
NHKとほぼ同じ。ただし、コマーシャルが入るためか
20分番組で、しかも昼に本放送、次の日の朝に再放送
というパターンでした。
私が好きなのが、69年に放送された第2作、
『パンとあこがれ』。主演は宇都宮雅代さんでした。
このドラマ、新宿中村屋創業者夫婦の物語なのですが、
いやもう、当時小学生の私にはメチャクチャ面白かったのです。
面白かった、といってもコメディというわけではありません。
クリームパンを作る話や、亡命インド人を匿ってからの
インドカレーや、娘がそのインド人と結婚して生まれた孫の
周囲からの差別等、激動と混乱の時代を夫婦が生き抜いていくのです。
おそらく、再び視聴するのは難しい作品だと思います。
『マッサン』や『あさが来た』のような夫婦を描くドラマは
40年以上前にNHKではないテレビ小説でも存在したのでした。