『大鉄人17』に学べ!

           マイクロソフトが開発した人工知能が差別主義を覚えたため、

           急遽メンテナンスに入ったそうです。



           しかし、私はそんなことには驚きません。

           なぜなら、約40年前にそんな話はとっくに経験しているからです。


           
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           こちらが石森章太郎(当時は石ノ森ではなく石森)原作の

           特撮テレビ作品『大鉄人17』の主役ロボット、ワンセブンです。

           このワンセブンを説明するには、ワンセブンを作り出した存在、

           人工知能「ブレイン」について説明しなければなりません。

           
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           これが「ブレイン」。元々は地球の環境を保全し、災害から

           地球を守るために開発されました。しかし・・・

           
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           開発者の一人、ハスラー教授の野心によって

           ブレインは教授と共に行方不明になります。

           ハスラー教授と会話するうちに、ブレインは

           「人類こそ、地球にとっての最大の災害」という結論に達します。

           ブレインは「超生産能力」を持ち、自身の機能を拡大していくと
       
           共に、人類を攻撃するために16体のロボットを作ります。

           しかし、機能を拡大しすぎたブレインは本体も巨大となり、

           据え付け型コンピューターゆえに動けないことに気づきます。

           そこで、自分の分身として17体目のロボットに自分同様の

           人工知能を与えるのですが、この人工知能はブレインとは逆に

           「地球を救うには人類の力が必要」という結論に達するのです。

           こうして、ブレイン対人類とワンセブンの戦いが始まります。


           ・・・どうです、見事に40年前に今日を予言してるでしょ?



           でも、現実の人工知能は「超生産能力」を持っていないので、

           間違ってワンセブンを作ってはくれません。

           現実に存在するのは、ハスラー教授のように人工知能

           ヘイトスピーチを教える人間です。


           で、このハスラー教授、だんだん頭が良くなるブレインによって、

           「教授」ではなく「ハスラー君」と呼ばれるようになり

           ブレインには「私のことはミスター・ブレインと呼びたまえ」とまで

           言われる始末。最後はブレインに奴隷扱いを受けて悲惨な最期を遂げます。


           人工知能ヘイトスピーチを教えていると、

           ハスラー教授みたいになっちゃうよ!


           日本の特撮オタクは、40年前にとっくに学んでいるのです。

           ちなみにハスラー教授を演じた大月ウルフさんは、

           日本の特撮では数々の悪役を演じられた俳優さんですが、

           本名は ウルフ・ゲオルグ・ヘミングさんとおっしゃいます。

           お姉さんの名前はフジコ。そう、あのフジコ・ヘミング

           実の弟さんなのです。